福家Blog~高校生・大学生拳士のために~

つぎの世代の拳士のために全力を尽くしたい

ウォーミングアップ・トレーニング(アジリティ・クイックネス強化編)・・・その4

少林寺拳法の動きに特に大切な敏捷性を高めます!

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高校生・大学生の拳士諸君の少林寺拳法部活動の参考になれば!とスタートした「福家ブログ」。

今までの長年の競技経験、そして指導経験を生かしていろいろな提言をしていきたいと思います。

提言していく内容はあくまでも福家健司自身の研究報告とお考え下さい。連盟本部、全国高体連の競技力向上委員会のオフィシャルな見解ではありませんので・・ご了解ください

そして、少林寺拳法をまだご存じではない方々に、東京都高体連少林寺拳法専門部の大会や運営、そのほか学生大会の様子などを通じて少しでも理解を深めていただければ・・とも考えております。宜しくお願い致します。

tokyo-shorinjikempo.org

 

 

少林寺拳法の動きに特に必要な運動要素である Quikness(素早さ)・Agilty(敏捷性)を強化しながら、ウォーミングアップをすることで、メインの稽古に効果的・効率的に繋げることことができ、またそれを継続することで、少林寺拳法の「キレ、冴え」を確実に向上させることが出来ます。

※素早さ・・静止状態からトップスピードに瞬間的に上げていく能力

敏捷性・・単純な移動速度ではなく、動作方向を正確に変更する速さを指す。

 

 ・Quikness(素早さ)・Agilty(敏捷性)トレーニング
1.一人で行えるジャンプ系トレーニング 5秒~10秒(もしくは20回~30回)

この運動のポイントは、高く、遠く跳ぶのではなく、与えられ動作を全力でなるべく速く行うことが大切です。


ア 前後

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イ 左右 

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ウ 開閉 


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エ スイッチ (右前から左前の構えになるべく速くスイッチするようなイメージで!)

※脚だけ前後にスイッチするのではなく、腰をしっかりと捻転させることがたいせつです。

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オ クロス(左足を右斜め前に踏み出し、すぐに開足に戻り、右足を左斜め前に踏み出し、すぐに開足に戻る動作をリズミカルに素早くくりかえします。)

※これも脚だけを踏みかえるのではなく、腰をしっかりと捻転させることがポイントになります。

 

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カ 前後左右(閉足で立ち、前にジャンプして元の位置に戻り、次に右にジャンプしてもとに戻り、後ろにジャンプして元に戻り、左にジャンプして元にもどります。これをリズミカルなるべく速く繰り返します。)

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キ スクウェアードリル(2人~4人)左・右 交互

(正方形のライン上を横にサイドステップし、角に来たら直角に方向を替え、前にダッシュし、また角に来たら直角に方向を替え、サイドステップをし、つぎの角に来たら、バック走でスタートラインに戻る。次は反対周りで同じようにダッシュを繰り返します。)

※ポイントは角で両足で確実に止まり、次の方向へダッシュすることがアジリティ強化に繋がります。)

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参照:「SAQトレーニング」

 

その場でいろいろな跳躍をしてダッシュ!

(その場で、

・抱え込みジャンプ5回をしてすぐに前に全力ダッシュ10M

・開脚ジャンプ5回をして   〃

・ジャンプしながら足の裏を両手で触り(左右交互)5回をして 〃 

・写真にはありませんが、バービージャンプ5回をして  〃    )

※ポイントはジャンプをした後すぐにダッシュをすることです!

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~二人組になって~
一人長座で足上げ腹筋+いろんな跳躍(左右・開閉)

 (二人一組で向かい、一人が相手の振られてくる脚に合わせて跳躍します。目安として20回ほど跳躍します。つぎに、相手は足を開閉します。それに合わせ、跳躍者は開閉ジャンプを行います。)

※このとき、脚を左右に振る(開閉する)側は、床に足を着けずに行うと運動強度が高くなります。

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ここに上げたメニューの一例は、稽古前のアップで行っても短時間で筋温を上げることができますが、メインの練習の後の補強運動として取り入れても効果的です。

ウォーミングアップと補強運動の明確な区別はありませんので、生徒、学生のレベル、その時期のメインの練習の種類に応じて使い分けていくことが必要です。

安全に効果的にトレーニングを行うためには、運動強度が低いものから強いものへと徐々に上げていくことが大切です。また、その運動の目的・効果、使われる筋肉の部位などを意識させる(意識性の原則)ことが大切ですので、指導される方は運動前に明確に「何のために、どこがポイントで、どこを動かすのか」明確に伝えることが必要になります。

編集後記 

12月20日(日)に埼玉県深谷市 ビックタートルに於いて高校生の関東選抜大会が行われます。次はその様子もご紹介したいと思います。お楽しみに! 

そしてトレーニング、練習法の連載もまだまだ続きますよ!