コアトレーニング第2弾 紹介します!・・確実に競技力をアップします!
前回の 体幹(コア)トレーニング編の続きです。
体幹トレーニングの重要性は前回書きましたが・・おさらいを!
では、・・体幹とは、腕や脚を除いた胴体の部分を指すのですが、分かりやすく言えば、上半身と下半身を繋ぐジョイントしている部分のことだと思えば大体合っています。
少林寺拳法では、相手の突き・蹴り、掴み、投げにくる攻撃に対して、呼応して対処する護身術、格闘技でありますので、素早く反応し、身体全体を使って相手に対応してくことがポイントになります!
そのためには、『体軸』が大切になります。つまり運動、動作を起こすたの回転軸・・わかりやすく言えば・・『身体を一体化するための軸』・・かえってわかりずらくなりました?・・とにかく身体を支えるための体幹を鍛えることは、スポーツに、特に少林寺拳法では大切だということです!
体幹トレーニングのキーワードは「身体を点で支える」ことです!
高校生・大学生の拳士諸君の少林寺拳法部活動の参考になれば!とスタートした「福家ブログ」。今までの長年の競技経験、そして指導経験を生かしていろいろな提言をしていきたいと思います。提言していく内容はあくまでも福家健司自身の研究報告とお考え下さい。連盟本部、全国高体連の競技力向上委員会のオフィシャルな見解ではありませんので・・ご了解くださいそして、少林寺拳法をまだご存じではない方々に、東京都高体連少林寺拳法専門部の大会や運営、そのほか学生大会の様子などを通じて少しでも理解を深めていただければ・・とも考えております。宜しくお願い致します。
今回は背面の続きから、体幹トレーニングのバリエーションを紹介いたします!
バックブリッジ(バッククロスクランチ)
四つん這いになります。
次に右ひじと左ひざを付けるようにします。このとき、2点(左手掌と右ひざ)でしっかりと体幹を支えてグラグラしないようにします
そして息を吐きながら、付けていた腕と脚を、斜め前方、斜め後方になるべく遠くへと伸ばしていきます。
伸ばしきったピークで数秒間静止します。(このときに左手掌で床面を押さえつけるようにすると体幹部で支えている感覚が体感しやすいです!)
これを10回ほど同じ側を行い、次に左ひじと右ひざを付け同様に行います。
このトレーニングは体幹トレーニングの中でも必ず必須で行うとよいと思います。
その理由としては・・
・日本人はもともと背筋系(身体後面)が弱く、高校生、大学生においても練習が進んでくると「腰痛」を訴える者が多く出てきます。その予防のためにもこのコアトレーニングは効果的です。
・また、少林寺拳法の技術の中で、蹴り技も多く、起立筋、中殿筋を鍛えることにより、蹴り技のキレも上がってきます。
サイドブリッジ
支えている脚がまっすぐになるように注意しながら、足を大きくゆっくりと開閉します。最初は足を広げた状態でキープするところから始め、慣れてきたら開閉する回数を増やしていきます。
アドバンス編 脚回しサイドブリッジ
サイドブリッジ基本姿勢から脚で大きな円を描くように回します
このトレーニングのポイントは大きな円が楕円になったり三角形になったりしないように客を回します(前回し、後ろ回し)
悪い例 体幹が真っ直ぐではない。
ポイントは身体が折れ曲がらないように、まっすぐ保つことです。
慣れていない生徒が陥りやすいポイントは、支えている(床に触れている)足を立ててしまう(前足底でささえる)ことが多いです・・。ささえる足の足刀部分が床にすべて付くようにします!
このトレーニングも毎日の稽古の中で習慣としてもらいたいメニューです!
とくにこれを継続して行っていると、「体軸」が安定します。単演基本法形をやらせてみると歴然と差がでます!動作の切れ目の「止め」がしっかりと止まってきます。
回転クランチ(クランチをした後、真横に転がり背筋の姿勢をとり、元に戻りクランチを行う。‐左右)
これはトレーニングに慣れてきたら行うアドバンス編になります。
背筋の姿勢(写真左)から右(左)方向に回転しながら仰向けになりクランチを一回行います。(写真右)そして左(右)に回転しもとの背筋の姿勢にもどります。
このトレーニングのポイントは、どの場面でも腕と、足は床面に着けないことです。
このトレーニングは短時間で、背面、前面、体側の筋肉のトレーニングになります!
片足手押し車
これもアドバンス編になります!(清瀬高校少林寺拳法部では男子は毎日これをやっています!)
両足を持って手押し車はよくやられているトレーニングだと思いますが、それにプラスして体幹部が捻じれてしまうのをしっかりと耐えて手押し車をすることにより、上体のアウターマッスルトレーニングと共に、強度の高い体幹トレーニングも並行して行うことができます!
体幹部が弱い生徒、学生は支えられていない側の足が下におちてしまいます・・。まずは両足を持ってもらっているかのような姿勢をキープすることから始めていきます。
ハンドウォーキング
前屈の状態から手を床面に付け、手で歩くように前に進んでいきます。その時にひざなどに床面つかないようにします。
これは生徒、学生のレベルに応じて膝つきの状態から行うこともできます。
※ウォーミングアップのバリエーションと補強運動は明確な区別はなく、ウォームアップのカテゴリーに入れているものでも当然補強の要素があり、補強で挙げているものでも準備運動として導入しても大丈夫です。但し 運動強度の低いレベルから高いレベルへ徐々に移行していかなければなりません。
次回もこの他のトレーニング のバリエーションを紹介します!
編集後記
前回も申し上げましたが、トレーニングは1週間、2週間やったからといってすぐに目に見える効果が出るわけではありません。しかし、目標とするところに達するためには、技術を生かすための身体づくりは必須となります。ただすぐに効果が見えないために、系統立てて、継続して行われないことが少なくありません。日頃の稽古の中で必ずトレーニングの時間を設け、あるいは時間が取れない場合には、指導者がメニューを与え、毎日トレーニングを行う習慣をつけさせることが大切になります。 指導員として高校生や大学生にいつも言うことがあります。「すぐに結果は出ないけれど、正しいトレーニングは、やればやっただけ結果は付いてくる!センスも能力もいらない。ただ毎日やる習慣を身につけることが出来れば、出来なかったことが必ずできるようになる!」と伝えています。