本校(清瀬高校少林寺拳法部)が毎日の稽古で行っているウォーミングアップを紹介いたします!!(動画もありますよ!)
大変お待たせ致しました・・前回のコア・トレーニング編からしばらく間が空いてしまいました・・申し訳ありません😿
お蔭様で、わが少林寺拳法部は、昨年度、女子単独でインターハイ優勝!、女子級拳士でオールジャパン優勝!(日本代表としてこの夏に世界大会に出場します!)、そして3月の全国選抜では念願の女子団体優勝!!を果たしました!
そんな中で、全国の指導されている顧問の先生方から、「清瀬はどんなトレーニングしてるの?」「どんな練習してるの?」と尋ねられる機会が多くなりました。
口頭で伝えられる内容は限りがあり・・「そうだ!このブログで紹介すれば高校生や、大学生にも紹介できるし、一石二鳥だ!!」と思い至りました。写真や文章ではなかなか伝わらない部分もありますので、動画で紹介できれば、よりわかりやすいと思っておりました。拳法部の卒業生の協力もあり、ようやく紹介できることになりました。
各クラブ、あるいは個人のトレーニングの参考になれば!と思います。
その前に・・
高校生・大学生の拳士諸君の少林寺拳法部活動の参考になれば!とスタートした「福家ブログ」。今までの長年の競技経験、そして指導経験を生かしていろいろな提言をしていきたいと思います。提言していく内容はあくまでも福家健司自身の研究報告とお考え下さい。連盟本部、全国高体連の競技力向上委員会のオフィシャルな見解ではありませんので・・ご了解ください.
そして、少林寺拳法をまだご存じではない方々に、東京都高体連少林寺拳法専門部の大会や運営、そのほか学生大会の様子などを通じて少しでも理解を深めていただければ・・とも考えております。宜しくお願い致します。
これからご紹介する内容は 清瀬高校少林寺拳法部では、毎日の稽古で行っております。時間にすれば10分から15分で十分な筋温の上昇、主運動での筋肉のほぐし、強化ができます。
なお、写真は日体大の学生に各種目のモデルをやってもらったものです。
清瀬高校少林寺拳法部のウォーミングアップについては動画をご覧下さい!
1.ランニング(声出し)
ジョグで声を出しながら、心と身体のスイッチを入れていきます。
(どちらかというと気持ちの切り替えの部分を重視しています!)
大きな声で「ファイトー!」
2.サイドステップ(腕回し)
サイドステップをしながら腕回しを内回し、外回しを交互に行います。
ポイントは、背中の肩甲骨を大きくほぐすように、指先で大きな円を描くようにします。
3.クロスステップ
少林寺拳法の動きは、身体を捻転して動く動作が多くあります。日常の生活動作では、なかなか上半身と下半身を捻転することはありません。しっかりと腰をツイストすることがポイントになります!!
必ず左右方向行います。
4.バック走
走るアップだと、前方向がメインになりますが、後方へ走ることにより、バランスよく、身体全体の筋肉を意識することができ、しかも、身体背面の筋肉のトレーニングにもなります。
上下に跳ねるのではなく、踵が先に後方へ移動していくようにすると身体の後ろ側の筋肉が刺激されます。
5.ツーステップ
少林寺拳法特有の動きである、千鳥入身(斜め前、斜め後ろ方向への動き)をするための筋肉の意識とそれに使われる筋肉のトレーニングになります。
バックも行います。その際は、相手から間合(距離)をとるような意識でやると効果的です。
6.上・上・膝蹴り・回し蹴り
写真は、膝蹴り・回し蹴りですが、身体の回転軸を意識して、大きく身体を捻転させて、上段突・上段突の二連・膝蹴り・回し蹴りの動的ストレッチを行います。
回し蹴りを行ったところで、止めることにより、インナーマッスルの強化にもなります。
7.ハードラーウォーク
股関節回りの筋肉を伸ばしていくように、最大可動域を使うように、ハードルをまたぐように脚を上げます。(膝が半円を大きく描くように!)
バックでも、ハードラーウォークを行います。
8.ダッシュ・バック(4歩・3歩)
これは筋温が上がってから行います。(筋肉に対する刺激が強い。)
ポイントは急停止をするように踏ん張るように行います。
4歩ダッシュで前に走り、急停止して、3歩ダッシュで後方へ戻ります。
4歩、3歩することにより、踏ん張る足が左右交互になります。
9.50%ダッシュ
このダッシュは、一方通行で走りきるより、往復ダッシュの方がトレーニング強度が上がります。
50%ダッシュですから、ジョギングではありません。(生徒は慣れてくると、ジョギングになりがちです・・)
※清瀬高校少林寺拳法部では、前述のダッシュ・バックから、列を並び替えて、競争をさせるようにしています!!
10.70%ダッシュ
ほぼ、ダッシュです。
11.100%ダッシュ
まさしく全力です!
12.往復ダッシュ
この往復ダッシュを見ると、生徒の持つ筋肉の質(速筋、遅筋のバランス)がわかるような気がします。
そのぐらい、このトレーニングは効果的であり、トレーニング効果の確認ができるメニューだと考えています。
アジリティ・クイックネストレーニング
このトレーニングは、形だけでなく、生徒に自分自身の筋肉の動きを意識させることが何よりも大切だと思います。(どこの筋肉が動いて、鍛えているのかの意識確認)
13.前後+ダッシュ
高く跳ぶのではなく、なるべく早く前後に跳ばせるのがポイントです。
清瀬高校少林寺拳法部では、後列の者に数えさせ、20回跳ばせます。
これも競争形式にしています!!
14.左右+ダッシュ
これのポイントは、骨盤が捻転(ツイスト)しないように両足が平行に左右方向へ、素早く動くことです。
15.開閉+ダッシュ
慣れてくると、開く、閉じるが小さく、狭くなってきます。大きく開き、足をしっかり閉じさせることがポイントになります!
16.スイッチ+ダッシュ
このポイントは、骨盤をしっかりとツイストさせ、上半身と下半身を繋げる筋肉を最大限に伸ばし、収縮させる意識です。
17.クロス+ダッシュ
これのポイントもスイッチと同様になります!
あとは動画をご覧ください。
18.腿上げ+ダッシュ
後列の者が手をセットし、その手に必ず膝が当たるまで上げさせます。
20回なるべく早く腿上げをしたら、すぐに反転し、往復ダッシュします。
19.アメフトドリル(この名称は、福家オリジナルです。・・日体大のアメフト部がやっているドリルを参考にしたので、命名しました。)
支持者の動作になるべく早く反応しながら、抱え込みジャンプ、バービー、腰のスイッチを行います。(文章では説明が難しいので動画をご覧ください。)
20.手押し車
これは、非常に効果的な体幹(コア)トレーニングになります。
短時間に、しかも効果的に、少林寺拳法に使われる筋肉を鍛えたいなら是非行ってください。
女子(筋力の弱い男子)
両脚を持って前進します。ポイントは、腰が落ちないように、上半身と下半身が真っ直ぐなるように維持することです。
男子(筋力の強い女子)
これは、非常に強度が強くなります。
片方の脚をもって前進します。
持たれていない脚も、持たれているかのように水平に維持することがポイントになります。
不十分な例
文章と静止画では説明できない部分が多いので・・動画を是非ご覧ください!!
予告しながら、アップが遅くなり申し訳ありません。
大会結果の報告に追われ、動画の撮影、編集が滞ってしまいました。
今回、ご紹介したウォーミングアップは、補強トレーニングでもあり、対象者によっては強度が高すぎる場合もありますので、それは対象者のレベルを見て判断してください。
高校生、大学生はもっとも筋力、体力が発達する時期でもあります。効果的なトレーニングにより飛躍的なレベルアップを図ることができます。大切なことは、そのウォーミングアップやトレーニングがどのような効果があり、何を目的でやっているのかをしっかりと説明することにより、自分自身でトレーニング効果を意識させることです。
技術を生かすための身体つくりは、生徒、学生のモチベーションの向上や、自信にも繋がっていきます。しかし、トレーニングは一日やって翌日に効果が表れるものではありません。指導者は、日々のトレーニングが必ず競技のパフォーマンスに繋がっていくことを、自信をもって理解させなければなりません。
これからも、競技力向上につながるミット打ち、胴突き・蹴りの方法などを提案できればと考えています。お楽しみに!!